霜降り明星・粗品が伝える「何かを突き詰めることの大切さ」

「何かを突き詰めることの大切さ」をテーマにメッセージを贈った霜降り明星・粗品 (C)ORICON NewS inc.

お笑いコンビ・霜降り明星の粗品が7日、東京・両国国技館で行われたクリエイティブな人材を育成する専門スクール『バンタン』の入学式にサプライズで登壇した。 【写真】熱いまなざしで直球のメッセージを贈った霜降り明星・粗品

この日は、バンタンの新入生、音楽・クリエイティブ業界の最前線を目指す若者たち総勢約2300人とその保護者が参加。粗品の登壇はサプライズでステージに。まさかのサプライズに会場にはどよめきが起きていた。

粗品は、アーティストとしてボカロ楽曲を発表、自身のレーベル“soshina”を設立するなど、音楽とお笑いの両方で活躍。そんな粗品が「何かを突き詰めることの大切さ」をテーマに、これからさまざまな夢に向かう生徒たちに、直球のメッセージを贈った。

■粗品のメッセージ全文

どうも粗品です。よろしくお願いします。ありがとうございます。必ず今日の期待と希望満ちた純度の高い自分の気持ちに救われる時が来ますので思い出してください。大物になってやる、人気者になってやる、この道で成功する、好きなことでご飯を食べていく、いろんな気持ちが混在していると思いますが、今感じているこの気持ちをどうしても忘れてしまいそうになります。長くやっていればやっているほどを忘れてしまいそうになります。そんな時に今日の気持ちを思い出してほしいと思います。メディア各社が入っております。少し言葉を緩めますが、パンチの効いた業界なんですよ、本当にどこも。かなり悪い意味でグロテスクは鬼畜な業界です。もちろん甘くありません。理不尽がまかり通り、ニセモノが売れ、人間関係、政治や権力が絡むなどなど何か好きなことにピュアであればあるほど心が後退りしていってしまうようなそんな世界がこれから広がっていると思っていてください。なかなかパンチの効いた業界です。どこもそうです。皆さんも必ずしんどくなります。自分の好きなこと、好きなものを好きであればあるほど必ずしんどくなります。そして、ほとんどの人が挫折を経験することになります。今日のことを思い出してほしいです。

ぜひ、こだわりを持って突き詰めていってほしいなと思います。突き詰めてください。丁寧に全力で突き詰めていってほしいです。ナメた仕事っぷり、甘い考えは捨ててください。特に芸術の分野は結構、飽和状態だと。芸術以外の分野も通じると思って、今ここにいる皆さんの属性を聞いた上でこの話をしています。なかなか飽和状態だと思います。挑戦者は多いし、そもそも入り口が広いし、そして先人がやり尽くしているし。と言ったように、なかなか難しい時代だなと思います。そして、まがいものが評価されます。ニセモノが売れる。さっきも言いましたが、まがいものがかなり評価されます。嫌な気持ちになります。お笑いで言うと、おもんないヤツが売れるとか、そういうことですよね。どの業界にもそういった現象は必ずあります。突き詰めてないヤツがポンと売れます。真摯に向き合ってないヤツがポンって仕事増えます。稼ぎます。いい位置に行きます。これは若いうちは特に、これから20代になっていく上で必ず起こります。競争ですから、かなりショックを受けると思います。ただ、そういうヤツらは必ず失速していきます。そして5年、10年、20年経っても、まだそのぬるい場所で適当に仕事をやるはめになります。長い目で見て、この突き詰めるという作業、これ非常にお得なんですよ。オススメです。本当に。ただあまり評価されにくいと思います。突き詰めていることの機微、真摯さ、熱量、これはあまり伝わらないんです。音楽で例えると、すごくこだわって突き詰めて頑張って1曲、曲を完成させて、世の中に出したら伸びないです。あまり聞いてもらえないです。そんなことより半分ふざけて作って、半分メロディーをパクって、わけの分からん歌詞にして、変な踊りをした方が売れるんです。突き詰めていない方が売れたりするんです。ただ、皆さんは突き詰めてください。そっちに行ってほしくないから。信じてください。絶対に長い目で見たら得しますから。

特に自分の立場でお話させていただくと、我ながらある程度の地位を固めました。僕は若くして自分は成功していると思っています。お笑いで天下を取るぞ、と意気込んで、お笑いを始めました。そして、お笑いで救えない人を救いたいという思いで音楽を始めました。結果がすごく出ているのは、もちろんお笑いの方で。かなり調子よくやらせてもらっていますが、そんな自分が今何を思うか、と。特に若いこれからの可能性しかない皆様の前で「何か話してください」と言われた時に自分が何を思うか。やっぱり長くこの仕事を続けたいなと思ってるんですよ。もちろん、まだまだ天下取りの途中やし、まだまだCDもっと売りたい途中ですよ。まだまだこれからも戦っていきますが、やっぱり長く続けたいなと思うんです。これって、ある程度才能があって、ある程度努力をして、ある程度結果が出せる人間やったら、必ずこの結論に帰着すると僕は思っています。

長いことやってたらいろんなことがあるんです。調子の良し悪しがあるんですけど、できるだけ長く好きなことを続けたいなって思うんです。長い目で見て思うんです。突き詰めてください。長くやりたいなら突き詰めましょう。その真摯さ、丁寧さ、さっきは「あまり伝わらないんですけど」と言いましたが必ずどこかで評価されます。必ず良い方に転びます。信じてください。大丈夫です。

そして挫折してしまいます。ただ挫折という言葉を自分に適応していい人間も限られています。真剣に向き合って真剣に頑張ったヤツしか挫折は経験できませんから。その辺の若い学生が「挫折した」とか言うてんのをプロの人間たちは冷めた目で見ています。「それ、挫折ちゃうがな。ナメんなよ」と思います。今から言う挫折は皆さんが、ひとしきり120%で頑張って真摯にピュアに向き合った結果、訪れる挫折のことと思ってください。挫折した時に「いや、俺って何やっけ?」、「私って何がしたいんやっけ?」と思うことになります。「これって合ってるっけ?」、「これ、俺今何してんの?」、「これは音楽ちゃうくない?」、「自分の好きなことか、これ?」と思う時が必ず来ます。「何してるんやろ、自分」って、それは結果が出なくて、そうなります。迷います。とにかく迷います。「やめかな」と思うんですよ。いい心が病むんですよ。「もうエエかな」と思うんです。理不尽すぎて、気色悪すぎて。そういう環境が、うじゃうじゃとうごめいています。そんな時に「違う。俺は音楽が好きじゃないか」と「デザイン、ファッションが好きじゃないか」と「ケーキが好きじゃないか」、「アニメが好きじゃないか」、「美容が好きじゃないか」、「ゲームが好きじゃないか」と自分の好きなもの思い出してください。目の前に立ちはだかる理不尽を自分の好きという熱量だけで超えていけるやつだけが成功します。いいですか。そして、その熱量が最高潮に高まっている瞬間は後にも先にもこの100年の人生の中で、今日2026年4月7日です。いいですか。大切な門出の入学式に皆さんにこういう話をできて非常に僕は幸せやと思っています。こんな機会いただいて、ありがとうございます。必ず今日の期待と希望に満ちた純度の高い自分の気持ちに救われる時が来ます。何かあったら皆さん、今日のこの瞬間のこと思い出してください。入学おめでとうございます。ありがとうございました。

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